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自己紹介 小出

こんにちは!スぺラボアシスタントディレクターのまいまいです。

突然ですが、みなさん「アングル」って知っていますか?
CGパースにおいては、空間を映すカメラの位置や角度のことを意味します。「カメラアングル」と呼ばれたりもしますね。

お客様からCGパースのご依頼を頂いた際、一番最初にこのアングルをどうしようか考えます。

なぜ一番最初にアングルを決めるのか?
アングルの違いで何が変わるのか?
そもそもどうやって決めているの……?

今回はそんなギモンの答えを見つけるべく、アングルについて解説します!


▼目次
1.最初にアングルを決めるワケ
2.目的別 アングルの決め方
 -ダイナミックに見せたいシーンでは「ローアングル」
 -客観的に見せたいシーンでは「ハイアングル」
 -現実的に見せたいシーンでは「水平アングル」
3.まとめ


1.最初にアングルを決めるワケ

CGパースを書き始めるとき、まず最初にアングルを決めます。
その理由はふたつ。

ひとつめは「見せたいところ、伝えたいことを的確に伝えるため」
パース制作とは、「見せたいもの、伝えたいこと」をパースという形で視覚化する作業です。
人に想いを伝える、そして印象に残るパースを作るためには、明確な目的と根拠をもって決めたアングルが必要なのです。(「目的と根拠」についてはこのあとお話します!)

ふたつめは「修正による負担の増加、納期の遅延を回避するため」です。
アングルを何気なく決めてしまうと、なんとなく物足りない作品になってしまうことがあります。それを直すための負担や時間のロスはかなり大きいのです。
コレ!というアングルが最初から決まっていれば、余計なコストをかける必要がありません。

レタッチ画像前後比較

▲左がレタッチ前、右がレタッチ後のパース

アングルが決まったあとはレンダリングをかけてレタッチ(補正)をします。この作業はアングル決め・レンダリング後に行うため、アングルが変わってしまうとゼロからやり直しになります。

2.目的別 アングルの決め方

「どのように見せたいか」つまり目的によって、アングルは決められます。
基本的なアングル3種を目的別に、それぞれの良い点・注意するポイントもあわせて記します!

-01:ダイナミックに見せたいシーンでは「ローアングル」
建築パースをダイナミックに見せたいときは、ローアングル(やや見上げた状態)がおすすめです。見る人を引き込んだり、ドラマチックな雰囲気となります。

ダイナミックなアングル比較

▲アイレベルとローアングルのカメラを見比べた図。右下の赤枠はカメラの高さを表示しています。

ダイナミックなアングル比較 数値

▲各数値のアップ

カメラをやや広角気味に設定し、アイレベル(目線)を子供の身長程度に下げるのがコツです。天井を高く感じるため、より迫力が増します。

ちなみに、一般的にアイレベルは床から1400mm~1550mm程度と小柄な女性が立った状態で見える視界が基本とされています。これを1000mm程度にまで下げることで、ローアングル特有のドラマチックな表現が得られるのです。

【ローアングルの特徴】
良い点:ドラマチックな表現が得意
ポイント:カメラの高さ位置と、広角設定

-客観的に見せたいシーンでは「ハイアングル」
一部をメインで見せるより空間全体を客観的に見せたいときは、カメラを少し下に傾けて「ハイアングル」にすると上手くいきます。
その際、カメラの位置は天井近くに配置します。いわゆる「鳥瞰アングル」ですね。

客観的アングル 比較

▲アイレベルとハイアングルのカメラを見比べた図。右下の赤枠はカメラの高さを表示しています。

アイレベル比較 数値

▲各数値のアップ

ハイアングルは見下ろす構えになるので、天井に近く高いカメラ位置と相性が良いです。高い所から見下ろすことで、空間全体を客観的に見せたい時に有効です。
こちらはメインで見せたいものから距離が離れやすくなるため、全体を見せつつも手前側に置きたい場所を意識するようにアングル調整を行います。

【ハイアングルの特徴
良い点:客観的な表現が得意、空間全体を見せやすい
ポイント:メインで見せたい場所との距離

現実的に見せたいシーンでは「水平アングル」
最後はスぺラボ内でもトップの作品数を誇る、「水平アングル」についてです。
水平アングルの中でもカメラの高さをアイレベル位置(だいたい床から1400mm~1650mm)に置けば、現実的な表現と共に安心感のあるパースになります。まさに人間の目線そのままの表現です。

アイレベル 比較

▲両方ともアイレベルで水平アングル。右下の赤枠はカメラの高さを表示しています。

客観的アングル_比較_数値

▲各数値のアップ

ただ、平凡な仕上がりになりやすいリスクがあるので、見せたい場所を引き立てる構図や、広角度合いなどをよく考えてカメラ設定をすることが大事です。左右どちらかの壁面に寄ったアングルにするのもテクニックです。

反対に、壁面に対して真正面にカメラを置いたアングルが有効な場合もあります。

水平アングル まっすぐ

▲横に長い空間全体を、アイレベルで見せたいときに便利。

水平アングルの特徴
良い点:安心感・安定感が抜群
ポイント:平凡になりすぎない構図を意識する

3.まとめ

今回は建築CGパースにおけるアングルについてまとめてみました。これからもステキなパースがお届けできるようにがんばります!作り方記事もまだまだ執筆予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!