Corona Rendererとは?

Corona Rendererとは、カオス・グループのグループ会社であるレンダー・リージョン社が開発したサードパーティCPUレンダラーです。日本では知名度が低いものの、海外では人気が高いレンダリングソフトとして知られています。

適用可能な3DCGソフトウェアには、オートデスク社の3ds Maxとマクソンコンピュータ社のCinema4Dがあります。

Corona RendererはCPUレンダラーでありながらGPUレンダラーに匹敵する高速処理が可能です。さらに、CPUレンダラーならではのメリットである精密性を発揮して、フォトリアリスティックな画像を生成できます。

レンダリングとは?

レンダリングとは、コンピュータの画面上に画像を表示するために、画像データを処理する作業のことです。

レンダリングを行うソフトはレンダラーと呼ばれており、CPUレンダラーとGPUレンダラーの2種類があります。

CPUとはコンピュータが計算処理を行うための装置で、コンピュータの頭脳ともいえるべき部分です。したがって、CPUレンダラーは計算処理に優れている特徴を持っています。

CPUレンダラーを使用すると、質の高い画像が生成できるメリットがありますが、精密な処理を行うために時間がかかる点がデメリットです。

一方のGPUレンダラーには、CPUレンダラーが持つデメリットがありません。CPUはコンピュータが行う計算を全て処理するのに対し、GPUは画像を表示するための計算に特化しているためです。

GPUレンダラーを利用するメリットは処理速度が向上する点にあります。しかしながら、画像を表示するための計算に限られるため、画質はCPUレンダラーで処理したものと比べるとやや低くなります。

アンバイアスレンダリングとバイアスレンダリングの違いは?

レンダリングには「アンバイアス」と「バイアス」の2種類があります。アンバイアスレンダリングとは、画像を生成するために正確な計算を行う処理方式です。

これに対してバイアスレンダリングは、仕上がり品質の向上やレンダリングの時間短縮といった特定の項目を重視して処理を行います。

バイアスレンダリングの「バイアス(bias)」とは「偏り」を意味する言葉です。特定の項目を重視する「偏った状態」で画像処理を行うため、バイアスレンダリングと呼ばれています。

一方のアンバイアスレンダリングは、「偏りのない状態」で処理が行われる方式です。偏りがない状態とは、ある項目だけを重視せずに、画像処理が均一に行われることを意味します。

Corona Rendererの特徴、強みは?

Corona Rendererを利用する前に、特徴や強みについて理解しておきたいところです。

主な特徴としては、Cinema4D標準レンダラーに最適であること、フォトリアリスティックであること、海外で高い人気を持っていることが挙げられます。

Cinema4D標準レンダラーに最適

Corona RendererはCinema4D(以下、C4D)標準レンダラーに対応しています。

C4Dを使用するメリットは、操作の方法が画面を一目見ただけでわかりやすい構成となっている点や、チュートリアルが豊富で操作方法を容易に覚えやすい点です。

Cinema4DでCorona Rendererを利用すると、両者のメリットが引き出されるため、作業性がアップするうえに質の高い画像を生成できます。

フォトリアリスティックである

Corona Rendererの特徴は、フォトリアリスティックであることです。フォトリアリスティックとは、写真のようにリアルな画像が表示されることを意味します。

Corona Rendererにはインテルが提供する高性能のレイトレーサである「Embree Ray Tracing Kernels」が搭載されているため、フォトリアリスティックな画像を生成できます。

レイトレーサとは、光線を追跡することによって特定の視点から観測できる像をシミュレーションするためのツールです。

インテルのEmbreeはCPUベースのレイトレーサで、処理を高速で行えることが特徴です。Embreeを搭載しているため、Corona RendererはCPUベースでありながらGPUレンダラーと同等の速度で処理が行えます。

さらに、Corona RendererはCPUレンダラーの長所である精密性の高さも発揮します。Corona Rendererは2つのレンダラーの特徴を備えているため、フォトリアリスティックな画像を素早く生成することができます。

海外の建築系CGでは高い人気

建築デザインの専門家を対象としたコミュニティをカナダで運営している「CGarchitect」は2019年3月に、「どのレンダリングソフトを使用しているか」というテーマの調査結果を発表しました。(回答は複数選択)

Corona Rendererの使用者数は、最も多かったV-Rayシリーズに次いで3番目の31.3%でした。

なお、日本で比較的知名度の高いレンダリングソフトであるCinema4Dは8.1%にとどまりました。

以上の調査結果から、Corona Rendererは海外で人気の高いレンダリングソフトであることがわかります。

Corona Rendererの使い方は?

Corona Rendererはサードパーティレンダラーであるため、使用する前に3DCGソフトウェアのCinema4Dや3ds Maxをインストールする必要があります。

準備ができてから、公式サイトでWindows版、またはMac版のいずれかを選びインストールします。インストールが終了したらレンダリング設定を「Corona Renderer」にします。

そのほか、レンダリング処理を完了する条件の設定や、ノイズ除去に関する設定など、各種条件の設定を行うとCorona Rendererを使用する準備が整います。

Corona Rendererの価格は?

Corona Rendererの価格は月額24.99ユーロ(約3100円)です。なお、Corona RendererはCinema4DのR14からR23のバージョンで利用できます。

また、Corona Rendererには学生のみの割引価格も利用できます。価格は年額24.99ユーロで、通常価格と比べるとかなりお得な価格設定です。ただし、学生価格を利用するときは学生証の提示が必要です。

まとめ

Corona Rendererは、海外で人気が高いレンダリングソフトです。GPUレンダラー並みの高速処理が可能で、フォトリアリスティックな画像の生成が可能である点が高い評価を受けています。

日本では知名度が低いですが、Corona Rendererの優れた性能を理解するユーザーが増えることで、広く普及する可能性があるレンダリングソフトです。

(画像はUnsplashより)

▼外部リンク

Corona Renderer
https://corona-renderer.com/